瓦辞書

瓦辞書か〜こ

●破風(はふ)              ●半切妻屋根(はんきりづまやね)      ●左瓦(ひだりがわら)
●引掛桟瓦(ひっかけさんがわら) ●引掛葺き(ひっかけぶき)           ●紐丸瓦(ひもまるがわら)
●火除瓦(ひよけがわら)        ●平瓦(ひらがわら)               ●平窯(ひらがま)
●平葺(ひらぶき)            ●葺く(ふく)                    ●伏間瓦(ふすまがわら)
●伏間止(ふすまどめ)        ●フランス形瓦(ふらんすがたかわら)    ●べた葺(べたぶき)
●方形屋根(ほうぎょうやね)    ●ぼうず桟瓦(ぼうずさんがわら)       ●本瓦葺(ほんがわらぶき)
●本葺き形瓦(ほんぶきがたかわら)

 

●破風(はふ)
日本建築で屋根の妻部分についている合掌形の装飾板。またこの破風板の付いている屋根の部分も破風という。

●半切妻屋根(はんきりづまやね)
切妻屋根の棟の両端の部分を斜めにカットして流れをつけたもので、道路斜線や日影規制など法的な制約から使われることが多い。

●左瓦(ひだりがわら)
葺かれている桟瓦を下から見たとき、桟が左にあるのが普通の瓦で、これと左右対称形で桟が右側にある瓦を左瓦という。風雨の向きから普通の瓦が使えない場合に用いる。

●引掛桟瓦(ひっかけさんがわら)
桟瓦の裏面の尻の部分に突起をつけて瓦がずり落ちないように工夫した瓦で、明治の初め頃に工部省営繕課によって考案されたものである。

●引掛葺き(ひっかけぶき)
瓦の葺き方は大きくは土葺(つちふき)と引掛葺きとに分けられる。引掛葺きは、屋根下地に瓦桟を瓦の葺足にそろえるような間隔で打ち、これに瓦を引っ掛けて葺くものである。まったく土を使わないから葺きと、瓦の谷の部分に葺土や漆喰を置いて、瓦の谷部分の調整を行うなじみ土葺きとがある。

●紐丸瓦(ひもまるがわら)
棟の最上部に載せられる瓦で、棟瓦の種類の一つである。棟瓦そのものも冠瓦と呼ぶ場合もあるが、棟瓦のうち比較的平たいものを伏間瓦(ふすまがわら)、丸形や山形になった背の高いものを冠瓦と呼ぶ。このうち丸桟冠瓦の瓦の形状は丸くなっており、単に丸瓦と呼ばれることがある。重なる部分が紐のように丸くなっているものを紐丸瓦という。

●火除瓦(ひよけがわら)
瓦がわが国に伝来してから約1000年もの間、瓦葺きは寺社建築や城郭建築に限られてきた。武家の威厳を保つため、町人の住まいにはさまざまな規制を行っていた。その一つが瓦葺きの禁止であった。江戸はしばしば大火にみまわれた。頻繁に起こる大火に見かねて、規制をのがれかつ防火を行うため、平瓦だけで屋根を葺くといった方法で対応する商家が現れ始めた。こうした屋根は火除け瓦と呼ばれた。

●平瓦(ひらがわら)
本瓦葺に使う瓦で、丸瓦の下にくる瓦で、下丸ともいう。昔は引っ掛けがなく土葺きで仕上げていたが、現在では突起がつけられ、引掛葺きで施工される。一般の寺院では幅9寸(270mm)、長さ1尺(300mm)のものが使われているが、大仏殿など流れが長い屋根の場合、集まる水が多いのでもっと幅の広い平瓦が用いられる。

●平窯(ひらがま)
古代の瓦窯の一種で、登窯が傾斜しているのに対して、平窯は焼成部が平らになっている。焼成部の床に溝を作って炎をこれに沿って導くようにしたもので、間口2.3m、奥行き1.3mほどのものが多い。7世紀頃から使われ始め11世紀頃まで使用された。

●平葺(ひらぶき)
瓦の葺方の一つで、葺板に立ち上がりを設けず、平面に葺き上げる工法で一文字葺き、ひし葺きなどがある。

●葺く(ふく)
屋根を被い造ること。

●伏間瓦(ふすまがわら)
棟の最上部に載せられる瓦を棟瓦と呼ぶが、棟瓦のうち比較的平たいものを伏間瓦、丸形や山形になった背の高いものを冠瓦と呼ぶ場合が多い。棟瓦の重なる部分を桟と呼んでいるが、伏間瓦は桟の形状から、丸桟伏間瓦、角桟伏間瓦がある。また桟と水垂れがついたものを垂れ付伏間瓦と呼ぶが、これは関西地方で多く使われる京伏間とも呼ばれる。

●伏間止(ふすまどめ)
和形の棟で、鬼瓦を使わない場合に用いられる伏間瓦の端の部分を覆う瓦で、その形状から扇型、一文字型、猫型などがある。

●フランス形瓦(ふらんすがたかわら)
第二次世界大戦後にまずセメント洋瓦として製造された。その後粘土瓦でも製造されるようになった。

●べた葺(べたぶき)
瓦の葺き方は大きくは土葺(つちふき)と引掛葺き(ひっかけぶき)とに分けられる。土葺は瓦の下に土を置いて葺くもので、べた葺と筋葺(すじぶき)とがある。べた葺きは野地板全体に土を敷き詰めて葺くもので、土蔵の屋根はとくにその厚さを厚くした。
防火、防盗などの効果だけでなく、施工面では多少の屋根地の悪い場合でも修正しやすく、葺き上げてからも瓦が安定しがたつきが少なく、断熱効果も高い。しかし屋根の重量も大きくなり、小屋材や柱の断面は大きなものを必要とする。

●方形屋根(ほうぎょうやね)
隅棟が屋根中央に集まった屋根で、屋根のかかる平面は、ほぼ正方形である必要がある。

●ぼうず桟瓦(ぼうずさんがわら)
引っ掛け用の突起のついていない桟瓦を、引掛桟瓦と区別するために、ぼうず桟瓦と呼ぶことがある。

●本瓦葺(ほんがわらぶき)
わが国に瓦が伝来して以来、桟瓦が発明されるまで、広く用いられてきた葺き方で、平瓦と丸瓦の組合せて葺く。本瓦葺きといった呼び方は桟瓦が登場してから、それと区別するために付けられたものである。

●本葺き形瓦(ほんぶきがたかわら)
本瓦葺に使う瓦で、地瓦として平瓦、丸瓦があり、また役瓦には平唐草、軒巴、平袖瓦、刻袖瓦などさまざまなものがある。
中国から朝鮮経由で伝来した当初の瓦で、寺社建築や城郭建築に用いられてきた。中国では瓦の形状は初期のものは、アールのついた平瓦を上下に組み合わせて葺くものであった。こうした葺き方は現在でも中国で見ることができる。丸瓦が出てきたのは紀元前700年頃の春秋時代になってからである。下に平瓦、その上に丸瓦といった本瓦葺きの登場である。しかしこの時代、丸瓦の軒先部分の飾りは半円形であった。これが現在のように円形になったのは、漢の時代になってからである。

 

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